「こわーい胸の痛み」 -狭心症・心筋梗塞の病態・治療・予防を知ろう-

2012.03.17

区民公開講座 平成24年3月17日のまとめ

浅川医院 浅川 洋

狭心症とは心臓を栄養する血管(=冠動脈といいます)が狭くなり、狭い部分の先が酸欠になって苦しくなる状態。

心筋梗塞とは冠動脈が完全に詰まってしまい、急に心臓が動かなくなってしまう状態です。狭心症には2つの原因があります。1つは動脈硬化病変(=プラークといいます)によるもの。もう1つは冠動脈のけいれん(=スパズムといいます)によるものです。いずれも手のひら位大きさの範囲で胸の真ん中ややや左側が重苦しくなったり、締めつけられたり、痛くなったりします。プラークによるものは器質的に血管が狭いので駅の階段を昇るなど心拍数が上がると症状がでます。これに対しスパズムは安静時に起こりやすく、夜間や早朝に症状がでることが多いです。いずれもニトログリセリンの舌下が有効なので、まずは診断をつける意味でも舌下をしてみることが1番です。

プラークによるものには風船やステントで血管を拡げる内科治療やバイパス術という外科治療があります。心筋梗塞はその場で致死的な状況になってしまったり、救命できても梗塞前よりも弱い心臓となり、多くの治療を必要とします。狭心症のうちに治療をしてしまうこと、あるいは狭心症にならないように、喫煙、メタボリック症候群、脂質異常症、糖尿病、高血圧、高尿酸血症などの治療や予防が必要です。