イビキと睡眠障害

2011.11.19

区民公開講座 平成23年11月19日のまとめ

クリニック東陽町 岡本克郎

 「イビキ」とは、睡眠中に軟口蓋または舌根部が狭窄し、そこの粘膜が気流で振動して音を発する現象で、広範によく知られている。本人の体調によって変化があり、しばしば本人には感知されないため、同室で眠っている家族や旅行中に友人などから迷惑がられる。

 大方は、疾患として深刻な害を及ぼすことは少ないが、時には睡眠時無呼吸症候群と関連して治療を要する場合もあり、そうでなくても、中高年以降は、高血圧、肥満を含む心循環系疾患とは相関を持つことが知られている。

 睡眠時無呼吸症候群は、統計上は中枢性より閉塞性が多いが、慢性化した場合は混合性となっていく傾向もあり、標準的な治療法も確立しているので、専門外来を受診すべきであること、その他、睡眠時遊行症、夜驚症、REM睡眠行動障害、ナルコレプシーなど、一般にはあまり知られていない疾患についても概説し、それぞれの注意点を説明した。また、慢性の扁桃炎や鼻ポリープ、蓄膿症(慢性副鼻腔炎)などから発する「イビキ」もあり、特に小児の場合は積極的にこれらを疑って耳鼻科領域で検査し、必要に応じて治療すべきであることも説明した。

 「イビキ」を防止する方法についても、その発生のメカニズムから考えられ得るあらゆる手法、商品化されているものもあれば未だ研究途上のものもあることを含め、それらの方法を具体的に紹介した。「睡眠障害の診断・治療ガイドライン」にも触れ、日常の生活の中で出来ることを紹介した。

スライドはこちら(PDF)